BMWのキドニーグリルは個性的!歴史や巨大化した背景、カスタムを解説
BMWの車両は、キドニーグリルが特徴的です。
一目見れば新しい車種だとしても、BMW車であることがわかるでしょう。
そんなキドニーグリルは、初代の車から採用され続けていますがデザインが変更されてきています。
以降では、歴史や再び巨大化した背景、カスタムについて解説します。
目次
BMWの象徴であるキドニーグリルの歴史
BMWの外観的な象徴といえばキドニーグリルでしょう。
キドニーグリルはBMWの初代の車から採用されており、現在に至るまでデザインが変わっています。
以降では、キドニーグリルの役割、歴史について解説します。
キドニーグリルの役割はエンジンの冷却
キドニーグリル、いわゆるフロントグリルの役割は、走行中に熱くなるエンジンを冷やすのが目的です。
網目状のパーツをフロントに設置することで、走行中に発する熱を走行風で冷却できます。
冷やすとはいっても、氷を当てがって直接冷やすような冷やし方ではありません。
空気の流れを作ることでエンジンルームやラジエーターの熱を冷ます構造となっています。
ただ、時代の変化とともに、キドニーグリルをはじめフロントグリルの役割が変わっています。
冷却機能だけではなく、インテリアとしての役目もあるのです。
BMWを含めあらゆるメーカーでは、フロントグリルのデザインもこだわって作られています。
歴史を辿る|縦タイプと横タイプで形状が変化している
時代によって形状が縦のタイプと横のタイプが登場しています。
腎臓を意味する「キドニー」のグリルをBMWが採用したのは、1933~1934年に生産した車でした。
当時の形状は縦長のタイプであり、次に新タイプが登場したのは1970年代の横に細長いタイプです。
現在のメインとなる形状は横長タイプで、多くのモデルで起用されています。
現在となっては縦長のタイプは珍しく、4シリーズ、電気自動車およびプラグイン・ハイブリット仕様車で起用されているくらいです。
本来、電気自動車にフロントグリルは不要ですが、キドニーグリルはBMWの象徴であることから起用しているのでしょう。
キドニーグリルが巨大化!理由や車種
初代の車はキドニーグリルが非常に大きいものでしたが、徐々にサイズがコンパクトになっています。
しかし、再び巨大化したモデルが登場し話題になりました。
以降では、巨大化させた理由や車種についてご紹介します。
巨大化した理由とは
巨大化した理由はさまざま考えられますが、プレスリリースでの発言には「パワフルなエンジン」が関係しているといいます。
パワフルなほど発生する熱も増えるため、冷却機能が不十分だとオーバーヒートを起こすリスクがあります。
効率良く、しっかりと冷却するには、大きなキドニーグリルで大量の冷却用の空気を作ることが必要だったのです。
キドニーグリルの巨大化は、BMWの原点でもあるエンジン作りにこだわり、素晴らしいパワフルなエンジンが製造されたことの証ともいえるでしょう。
巨大化により強調されている車種
キドニーグリルに魅了され、グリルが目立つ車両に乗りたいと考えている方もいるでしょう。
グリルデザインが強調されている車種は3つあります。
- BMW 7シリーズ
- BMW X7
- BMW 4シリーズクーペ
車種選びのヒントとしてぜひ、参考にしてください。
BMW 7シリーズ
BMW 7シリーズは、キドニーグリルが強調されたフロントデザインとなっているモデルです。
以下では、特徴、魅力、モデルごとの性能を解説します。
車体の大きさからは想像できない操作性を持つ/h5>
BMW7シリーズは車体が大きく、ワイルドな雰囲気があります。
そのワイルドさからは想像できないほど操作性がよく、快適な走行ができるのが特徴です。
ハンドリングの反応がよく、コーナリングでは優れた安定性をみせます。
見た目だけでなく、BMWの走行性に対するこだわりがしっかり反映されていることがわかるシリーズです。
高級感・スポーティー・ラグジュアリーを兼ね備えた一台
高級な雰囲気をもつ見た目、スポーティーな走行性と車内空間のラグジュアリーさを兼ね備えているのが魅力です。
高級車に乗りたいという思いを叶えつつ、走る楽しさも与えてくれる一台となっています。
モデルごとの性能
BMW7シリーズのモデルごとの性能を以下の表にまとめています。
モデル | 性能・スペック |
740i・740Li | ・エンジン3.0L直列6気筒DOHCガソリンエンジン・最大出力250kW〔340ps〕/5,500rpm・最大トルク450Nm〔45.9kgm〕/1,500-5,200rpm |
740d・740Ld xDrive | ・エンジン3.0L直列6気筒DOHCディーゼルエンジン・最大出力250kW〔340ps〕/5,500rpm・最大トルク450Nm〔45.9kgm/1,500-5,200rpm |
745e・745Le xDrive | ・エンジン3.0L直列4気筒DOHCガソリンエンジン・システム・トータル最大出力210kW〔286ps〕/5,000rpm・システム・トータル最大トルク450Nm〔45.9kgm〕/1,500-3,500rpm。 |
750i xDrive・750Li xDrive | ・エンジン4.4LV型8気筒DOHCガソリンエンジン・最大出力390kW〔530ps〕/5,500rpm・最大トルク750Nm〔76.5kgm〕/1,800-4,600rpm。 |
760Li xDrive | ・エンジンV型12気筒DOHCガソリンエンジン・最大出力448kW〔609ps〕/5,500rpm・最大トルク850Nm〔86.7kgm〕/1,550-5,000rpm |
BMW X7
BMW X7も、キドニーグリルが強調されたフロントデザインとなっているモデルです。
以下では、特徴、魅力、モデルごとの性能を解説します。
BMW初のフルスペックSUV
BMW X7は2018年に登場したモデルで、BMW初のフルスペックSUVです。
ベースとなっているのはX5で、エクステリア・インテリアの再考、走行性の改良がなされています。
1人分の座席シートのスペースもゆとりがあり、心地よい車内空間です。
X1〜X5と比べて排気量がパワーアップされている
BMW X7は、X1〜X5と比べると大きく排気量がアップしています。
2024年4月の最新モデルでは、グレードによって排気量が異なり2992cc〜4394ccあります。
X1〜X5の現行モデルの排気量は1,995〜2,992ccのため、997〜1402ccのアップです。
なお、現行モデルのX6 M50iは4394ccのため最大の排気量は同じです。
モデルごとの性能
BMW X7シリーズのモデルごとの性能を以下の表にまとめています。
モデル | 性能・スペック |
xDrive35d | ・エンジン3.0L直列6気筒DOHCディーゼルエンジン・最大出力195〔265〕/4,000・最大トルク620〔63.2〕/2,000-2,500 |
x7 M50i | ・エンジン4.4LV型8気筒BMWツインパワー・ターボ・ガソリン・エンジン・最高出力390kW〔530ps〕/5,500-6,000rpm・最大トルク750Nm〔76.5kgm〕/1,800-4,600rpm |
BMW 4シリーズクーペ
BMW 4シリーズクーペも、キドニーグリルが強調されたモデルです。
以下では、特徴、魅力、モデルごとの性能を解説します。
BMWでは変わった外観デザインになっている
BMW 4シリーズクーペは、全てのBMWのクーペと比較しても大きく変わったデザインです。
小さめの横長のキドニーグリルが施されているクーペですが、4シリーズは大きな縦長タイプを採用しています。
それほど他のクーペと比べてパワフルなエンジンであることがわかります。
パワフルなエンジンを搭載
4シリーズクーペは、高級なスポーティクーペといった外観デザインをしています。
そのイメージのとおり、M440i xDrive クーペでは直列6気筒Mツインパワー・ターボ・エンジンを搭載し、最高出力は285〔387〕を誇ります。
ラインナップごとの性能
4シリーズクーペのモデルごとの性能を以下の表にまとめています。
モデル | 性能・スペック |
420i クーペ M Sport | ・エンジン2.0リッター直列4気筒ツインパワー・ターボ・エンジン・最大出力135kW〔184ps〕/5,500-6,000rpm・最大トルク300Nm〔30.6kgm〕/1,350-4,000rpm |
M440i xDrive クーペ | ・エンジン直列6気筒Mツインパワー・ターボ・エンジン・最大出力285kW〔387ps〕/5,800rpm・最大トルク500Nm〔51.0kgm〕/1,800-5,000rpm |
そもそも一般的なフロントグリルとの違いはあるのか?
一般的なフロントグリルとキドニーグリルの違いは、機能性重視かインテリア重視かです。
機能性ももちろん追い求めていると思いますが、どちらかというとインテリア重視なのがキドニーグリルです。
BMWのインテリアとしての一部としての役割が大きく、それにより「BMWとはこのような車だ」という見た目を確立していきました。
キドニーグリルのメンテナンス方法
キドニーグリルを常に輝かせ美しくキープしたいと考える方もいるでしょう。
以降では、美しさをキープするためのメンテナンス方法をご紹介します。
基本的には汚れを落とす程度でいい
キドニーグリルは特別なメンテナンスは必要ありません。
汚れを落として輝きを保つ程度です。
汚れを落とす際は、傷をつけないよう必ず柔らかい布を用意してください。
すきま部分は塗装用のスポンジブラシを軽く湿らせて汚れを拭きとり、仕上げに撥水スプレーをかけます。
グリルの交換も可能!自力でもできる
グリルは交換することもできます。
虫がこびりついて取れない場合は、グリルを外して掃除したり新しいものに交換したりすることもできます。
揃える工具
グリル交換に必要な工具は以下の3つです。
- トルクスドライバー
- マスキングテープ
- 作業用手袋
トルクスドライバーは先端が星の形になっているため、すぐわかるでしょう。
マスキングテープは周辺に傷をつけないために使用します。
作業用手袋は、ケガの予防に必要です。
自分で交換する方法
自分で交換する場合は、以下の手順に沿って行ってください。
- ボンネットを開けて手前のビスを外す
- マスキングテープを周辺に貼る
- バンパーを手前に引いてすきまを作る
- グリルを外し、汚れを拭き取る
- グリルを新しいものに交換する
- マスキングテープを外す
- バンパーを戻したらビスをつける
- ボンネットを閉じる
バンパーを引く際、ツメが引っかかる可能性があるため注意しましょう。
グリルが外しにくい場合、2人で協力するといいです。
1人はツメを押し、1人はグリルを外すとスムーズに外せます。
キドニーグリルはカスタムしてもカッコいい!
実は、キドニーグリルはカスタムできます。
さらにかっこよくしたりおしゃれにさせたりする方法が3つありますのでご紹介します。
塗装する
キドニーグリルのカスタム方法に塗装があります。
黒色への塗装が人気があり、ボディーカラーによってはかっこよさや勇ましさが向上するでしょう。
<塗装方法>
- グリルを外す
- 柔らかい布にシリコンオフスプレーを塗布し脱脂する
- 下地材をつけるもしくは紙やすりで表面を滑らかにする
- 塗装スプレーで薄く均一に塗装する
- 乾燥したら再び薄く均一に塗り重ねる
- 好みの度合いになるまで5を数回繰り返す
- 最後の塗装が終わり乾燥させたら仕上げにラッカーを塗装する
塗装する際の注意点は、一度に塗装を終わらせようとしないことです。
厚く塗装したり一度に終わらせようとすると、ムラが生じたり乾燥した際にヒビ割れができたりします。
乾燥時間を挟みながら薄く何度か塗り重ねることが綺麗に仕上げるコツです。
エンブレムをつける
キドニーグリルにエンブレムをつけることで引き締まった印象になります。
エンブレムは、バッチタイプとバックルタイプがあります。
バッチタイプはメーカーのエンブレムと同じタイプ、バックルタイプはグリルの縦ラインに沿って装着できるタイプです。
エンブレムの形によってはキドニーグリルに合わずつけられないことがあるため、購入時は気をつけましょう。
LEDをつける
車の装飾用LEDをキドニーグリルにつけるカスタムもあります。
使用するLEDはテープLEDがおすすめです。
カスタムに慣れていない方でも手軽にできます。
<取り付け方法>
- エンジンルームのヒューズボックスから電源を外す
- バンパー固定用の爪を外しバンパーと取る
- グリルの中に仮組みでテープLEDを貼り付ける
- 電気をつけて光り方や明るさを確認する
- 問題なければ配線を整える
- グリルを戻す
LEDをつけるカスタムは、道路運送車両法による規制もあるため気をつけなければなりません。
具体的には、LEDのカラーは白または赤色は違反、青色発光は間接的にさせること、ガラス面よりも下に配置させることが決まっています。
Y’z oneでは、カスタム車販売を行っています。
BMWを専門に取り扱っていますので、カスタム車やグリルデザインがかっこいい車種をお探しの方は、ぜひご来店ください。
まとめ
BMWのグリルは特徴的であり、誰もがグリルを見ただけでBMW車だとわかるくらいです。
再び巨大化した車種があらわれたのは、さらにパワフルになったエンジンの登場が関係しています。
走行性能が高い車を探している方は、キドニーグリルの大きさで判断する方法も一つです。